2009.8-1 週刊BTU 「脳力開発最新系・脳画像による検証」
大脳新皮質(こころ)による意識のコントールは、
感情や本能を抑制することが可能であるが、
一方で、身体の内部環境から受ける影響が甚大である。
「こころでこころをコントロールする」ことは、
明らかに限界がある。
安定した心には安定した身体の内部環境が必要。
まずは、生理学的リラクセーションにより身体を整えることが大切である。
バランスセラピー学の目的
人間関係の問題(コミュニケーション能力)、 やる気や集中力の問題、自己評価の回復、 心を含む身体全体のトリートメント、社会適応性の向上、 欲求不満耐性の向上、内省心の発達、 潜在能力のエデュケーションなどに大きな効果が期待できる。 バランスセラピー学による 脳力開発(脳幹活性法)は、 以下に表す脳画像の検証からも自己成長には 欠かせない技術であることがわかる。
脳画像による検討
>> HS(ホメオストレッチ)は初期に脳幹、特に中脳 を刺激し注意中枢と言われる前帯状回が刺激される。 HSで心拍が低下(副交感神経機能が上昇)するにつれ、情動神経回路に関わる側坐核と 前頭葉眼窩皮質の神経活動が高まった。 これは、側坐核を中心とする中脳皮質神経系の興奮が精神的リラックスの獲得に重要であることが推察される。 HSで下側頭皮質と外側後頭皮質、紡錘回の神経活動が上昇したことは、 催眠時リラクセーションの脳内表像の出現を意味していると考えられる。
>> ホメオストレッチは、終脳(脳幹)-扁桃体系に影響を及ぼし、脳の副交感神経性緊張を高め、 小脳の有意な相関性については、小脳は視床下部と相互に連結し、 自律神経系機能を調節する神経回路に入ることができることから、 小脳が副交感神経系の調節に関与していることを示しているものと思われる。
>> 結論として、幸福な気分は扁桃体や楔前部などの帯状皮質後部の賦活と関連していることから、 本研究の結果より、ホメオストレッチは、 前脳、扁桃体および楔前部の回路網のニューロン活動を調節することによって 精神的リラクセーションをもたらすという効果に関する科学的エビデンスが得られた。
第27回日本神経科学大会(大阪国際会議場)2004.9.21~23
2007.1 Neuroscience Letters(407)
網様体(脳幹)
結脳幹全体に存在する神経細胞・繊維群で脊髄と視床、視床下部、大脳皮質等を結んでいる。
(1)運動や姿勢、バランスの調節等の運動調節。
(2)心血管系や呼吸中枢による生命の維持。
(3)感覚信号を受け、大脳皮質を賦活する意識レベルの保持。
(4)身体の痛覚情報のブロック。
脳幹(間脳・中脳・橋・延髄)
● 呼吸の調整
● 血液の調整
● 体温の調整・水分・ホルモンの調整
● 食欲・性欲等の欲望を管理・調整する
● 睡眠を管理調整する
● 毒素の排出を調整する
● 身体維持反射作用(運動機能の管理調整も含む)
● 身体の左右・上下・前後のバランスの調整
● 人ごみでぶつからないで微調整して歩く
● 危機回避作用
● 自律神経調整作用
● 記憶・判断・言語中枢機能・脳神経の伝達管理・視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚
側坐核
大脳辺域系の海馬、扁桃、側坐核がこころの脳であることを示している。 海馬が記憶系を扁桃が情動系を側坐核が意思行動系(やる気)を司っている。
扁桃体
視覚聴覚、嗅覚、味覚など、様々な情報が集まる。それらを統合して扁桃体が刺激されると視床下部に情報を送り、 視床下部とつながっているA-10神経からドーパミンが出始める。 この時の快感が好きだという感情を生み扁桃体の細胞に記憶される。 ものの好き嫌いなどを判断する価値判断の中枢。
中脳
不随意的姿勢保持。体の姿勢・位置を認知し各種の制御を姿勢筋へ。A10神経が位置する。
眼窩前頭前野
・ 抑制力の低下
衝動をおさえられない(いわゆる強迫性)。
・ 衝動的行動
性急、考えずに行動する、爆発的、攻撃的行為、怒りっぽい 、自己制御ができず、
それが適切でないことを意識しているが反社会的行動に走ってしまう。
・ 無茶な判断・行動
意思決定をする際、不利益な結果を恐れず、高いリスクを
冒すことがある。
・ 転導性・被刺激性の亢進
すぐ気が散って本来の行動が中断する。
・ 思いやりの欠如
周囲に対する思いやり、配慮が欠けてくる
・ 対人関係の問題
対人関係の調整ができないこと
前帯状回
発動性低下、意欲低下、発語低下、運動量低下、無関心、無感動。 動機付けを司る部位。何らかの行動を積極的にやるべきか、やらないかを判断する中枢。
楔前部
大脳辺縁系の一部とされることもある。この領域には感覚情報を基にした自身の身体のマップがあると考えられている。
紡錘回
人の社会性獲得に必須の表情や顔を認知する脳部分が上側頭回や紡錘回といわれる。
脳イラスト出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』